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2018年11月27日
ハラスメントを生まない仕組みを作る


先日、厚生労働省がパワーハラスメントの防止措置を企業に義務付けるための法整備を行う方針を示しました。処分規定の就業規則への明記や相談窓口の設置、迅速な事後対応など、具体的な対応策が求められる見通しです。パワーハラスメント防止に国がいよいよ本腰を入れ始めたな、という印象を受けます。
一方で「最近ハラスメントを恐れるあまり部下とコミュニケーションが取れない管理職が増えた」というご相談が多く寄せられます。あるいは世代間ギャップから「最近の新人と何をテーマに話せばいいかわからない」という管理職のお悩みもよく伺います。
「上司部下のコミュニケーションの仕組み化」でパワハラ発生を防止
厚生労働省の調査(※)によるとパワーハラスメントが発生しやすい職場は 「上司・部下のコミュニケーションが少ない職場」(51.1%)とあります。コミュニケーションが少なくなると、上司部下の間で信頼関係が希薄になり、よりハラスメントの誤解が生じやすい状況が生まれてしまいます。
この解決策の1つとして「上司部下のコミュニケーションの仕組み化」があります。管理職の属人性に頼らず組織的に「上司・部下の面談の機会」を作り、コミュニケーションの活性化を促進します。
面談を成功させる、3つのポイント
面談のポイントは次の3つです。
①人事評価を目的としないこと
②ポジティブなテーマであること
③上司・部下間で共通認識が持てること
①人事評価を目的としないこと
人事評価を目的とすると、どうしても部下側は構えてしまいます。そのため、面談の目的は「人事評価」以外のものが良いでしょう。
②ポジティブなテーマであること
次にポジティブな面談テーマを設定します。たとえば、「理想のワークスタイル」等を話し合ってみるといいかもしれません。
動機付け理論の中に「接近動機付け理論」というものがあります。これは「(対象となるものに)近づきたい」と思うモチベーションです。この理論を応用し面談テーマを設定すると上司・部下双方がポジティブな感情でコミュニケーションを取ることが出来ます。
③上司・部下間で共通認識が持てること
最後に上司・部下間で共通認識を持つことです。人間にはそれぞれ「モノの見方=フレーム」があります。このフレームは過去の経験に基づき作られます。育った時代が異なる上司・部下では、フレームが異なるためコミュニケーションで誤解が発生しがちです。フレームを合わせるためにも、共通認識が持てるようなアセスメントなどのツールを使うことがお勧めです。
ハラスメントを生まない職場を作るためには、部下とのコミュニケーションの機会を管理職の属人性に頼るだけでなく、組織的に仕組み化していくことが重要だと考えます。
参考文献:職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書(概要版)
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