コラム

2019年03月19日

日本の労働生産性が低いと言われる本当の理由とは?

大住 俊樹(おおすみ としき)

大住 俊樹

HRコンサルティング局
チーフコンサルタント

先日、10年近く前に起業した友人が2週間にわたるヨーロッパ旅行の様子をリアルタイムでフェイスブックに投稿していて、それを楽しく読んでいたのですが、投稿を読み進めるにつれて、あらためて「生産性」について思考をめぐらせることとなりました。

北と南で大違い ヨーロッパの国々の物価事情

友人は、アイスランドで氷河を見た後、スイスで友人に会い、その後若かりし頃に1年ほど青春を過ごしたスペインを最終地として北から南へ巡ったのですが、各国でのグルメレポートが、次のような感じだったのです。

アイスランド:カジュアル店で、北極イワナのロースト、チョコレートケーキ、ハウスビールで8000円ほど。因みに漁師の年収も2000万超えとの事。

スイス:朝食に駅のスタンドでハムを挟んだクロワッサンとコーヒーで1200円ほど。ランチはラーメンが25スイスフラン=2700円。

スペイン:朝食にカフェラテと数種類のボカディージョで計500円ほど。ランチに鳥の丸焼きハーフで500円ほど。

同じヨーロッパでも北と南でこれほどまでに違うとは。因みに友人は昔の味(スペイン)が最もおいしかったとの事でした。

日本で生産性向上を阻んでいるものとは?

翻って日本はどうでしょうか。長らくデフレが続き、今でもワンコインを出せばそれなりの外食にありつけます。アイスランドのカフェの店員と日本の牛丼屋の店員で、それほど「能力」と労働によって「生み出している価値」に違いは無いはずです。

日本は先進国の中で長らく労働生産性が低いと言われ続け、政府による働き方改革の旗印において、多くの企業が残業の禁止、多様な働き方、副業の解禁など総労働時間の削減に取り組んでいます。しかしながら、本当に勤勉で真面目な日本人はダラダラと長時間労働してきたのでしょうか?

労働生産性を簡単な式で表すと、(生み出した付加価値)/(労働投入量)ですが、安い労働者を大量に使い、生み出された価値を低価格で市場で大量に投入すれば、労働生産性は低下することになります。つまり、大量生産大量消費による労働集約型の成長モデルから脱却し高付加価値モデルへと変革することこそが、生産性を高めるために必要な事と言えます。

では、何が変革を阻んでいるのでしょうか。私が考えるにおそらく原因は複数あり、例えば日本独特の年功を尊重する風土や和を重んじる文化が変化を嫌っている、或いは労使間のパワーバランスの崩れにより経営者が安い労働力を使うことに慣れてしまっている・・・などなど色々と要因は考えられます。

生産性と働く人の幸福感の両立を目指して

友人の投稿を介して伝わってくる印象から現地の人々の暮らしぶりを想像する範囲においては、気候の影響も有るのかもしれませんが、スペインの人々は、北の寒い地方の人々よりむしろ皆穏やかに生活をしている様に見えました。

自社の生産性の高低、働く人々の幸福感、変革に向けた風土づくりの状況はいかがでしょうか。アセスメントツール等を用いることで、一度、調べてみることをお勧めいたします。

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