コラム

2021年03月04日

ウィズコロナ時代のモチベーション調査から読み解く!社員の「やる気」を引き出す要因とは?

菊入 みゆき (きくいり みゆき)

菊入 みゆき

ワーク・モチベーション研究所 所長
シニアコンサルタント

コロナ禍は企業や働き方にさまざまな影響を与えました。その影響は、テレワーク環境の整備といったハード面だけでなく、働く意欲などのソフト面にも及んでいます。「モチベーション」もそのひとつです。

モチベーションは、仕事のパフォーマンスや職場の雰囲気、ひいては会社の成長にも大きな影響をもたらしますが、先行き不透明な今、働く人のモチベーションはどのような状態にあるのでしょうか。厳しい状況でもモチベーションを維持し、「やる気」を引き出す要因とは何なのでしょうか。

JTBコミュニケーションデザインでは全国の企業に勤める方約600人を対象にアンケート調査を行い、調査結果をもとに、オンラインセミナー『「ウィズコロナ時代のモチベーション調査」を読み解く』(2020年12月22日)を実施しました。

本記事では、働く人々の

1.現在のモチベーションの状態
2.仕事に対する意欲の状態
3.やる気を支える要因

について、セミナーでの解説内容の一部をご紹介します。

1.現在のモチベーションの状態について

東日本大震災後よりも「やる気」は低下傾向、事態の長期化も

生活を一変させるような大きな災害などの後は、「そこから立ち直るためにがんばろう」というモチベーションが高まることがあります。東日本大震災後に行った調査でも、モチベーションの高まりが確認されています。

それでは、コロナ禍は私たちのモチベーションにどのような影響を与えたのでしょうか。

今回行ったアンケートで現在のモチベーションについて尋ねたところ、約7割の人が「がんばろうと思う」と回答しました。大震災後に行った調査結果と比べるとやや少ないものの、多くの人が仕事への意欲を持っていることがわかります。

しかし、「コロナ/震災が起きる前よりもやる気が上がっている」という人の割合には大きく差が出ました。震災後は、あてはまると回答した人が4割弱いましたが、今回のコロナ禍では2割強と、約半数にまで減少しています。

さらに懸念されるのが、事態の長期化によるモチベーションの低下です。

大震災後の調査では、一定期間をおいて再度同じ調査を行い、時間の経過による意識の変化を調べました。すると、2回目の調査では「がんばろうと思う」と回答した人の割合が減少する結果になりました。

災害直後には「がんばろう」と思っていても、時間が経ち疲弊していくほど意欲も下がっていきます。これは今回のコロナ禍にもあてはまると考えられます。

2.仕事に対する意欲の状態について

仕事の大切さに気づく一方、自分ではどうすることもできない無力感も

続いて、コロナ禍以降の仕事への意識について、あてはまるものを聞きました。その結果、最も多かったのは「仕事ができることの大切さに気づいた」でしたが、次いで多かったのは「自分の力ではどうすることもできないと感じる」という悲観的な項目でした。

以降の項目も、ネガティブ面とポジティブ面が拮抗しているのが大きな特徴といえます。

自由回答では

・働けることが当たり前ではないと気付いた(女性、36、茨城県)

・(前略)収入のためと思っていた仕事が、居場所を求めてのことが大きかったということ。テレワークの日にコツコツと仕事をこなしても、寂しくて仕方ないと感じ、自分が職場に依存していたと思い知った。(女性、58、東京都)

といった回答がいくつも見られました。

仕事をするということは、「居場所」や「生きがい」など、経済面だけでは計れない重要な意味を持っています。コロナ禍を通して「そうした大切さに気づかされた」という人が多くいるようです。

一方で、

・仕事ができるありがたさを感じつつも違和感がありこのままで良いのか葛藤がある(男性、44、愛知県)

・どうにもならないときは耐え忍ぶしかない(男性、56、東京都)

などの回答も数多く寄せられました。

「仕事は大切、でもどうにもならない」と葛藤する心境が感じられます。

「もうだめだ」と気力を失ってしまうのか、「がんばろう」と意欲を取り戻すのか。コロナ禍におけるモチベーションは非常に不安定な状態にあるといえます。

3.やる気を支える要因について

不安定になりがちなモチベーションを支えるのは、会社のビジョン

では、モチベーションを保っている人とそうでない人にはどのような違いがあるのでしょうか。

その答えもまた、アンケートから明らかになっています。

次のグラフが表すように、会社に誇りを持っている人や、会社の理念やビジョンが浸透している人ほど仕事へのモチベーションが高い、という結果となりました。

働く人の、不安定になりがちなモチベーションを支えるためには、企業理念やビジョンを共有できる環境づくりが重要だということが分かります。

では、そのような組織づくりをしていくために、企業、あるいは上司はどのようにあるべきなのでしょうか。

この続きは、「ウィズコロナ時代のモチベーション調査」のアンケート内容および回答の詳細を載せたセミナーレポートをご覧ください。レポートでは、コロナ禍におけるモチベーションの実態と、モチベーション施策を行ううえで重視すべきポイントを解説しています。

 

下記よりダウンロードの上ご覧ください。

 

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調査概要

■本調査:「ウィズコロナ時代のモチベーション調査」
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査地域:全国
・調査対象:全国在住の18~65歳、企業に勤める男女
・有効回答数:620
・調査時期:2020年8月
・調査実施機関:株式会社JTBコミュニケーションデザイン

■比較対象調査:「東日本大震災後のモチベーションに関する調査」
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査地域:全国
・調査対象:全国在住の、18~65歳、企業に勤める男女
・有効回答者数:1034
・調査時期:2011年5月
・調査実施機関:株式会社JTBコミュニケーションデザイン

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