コラム

2020年04月24日

有事下のリモートワークでどのようにチーム力を高めるか

higuchi kazuhide

野本 明日香

株式会社JTBコミュニケーションデザイン
HRコンサルティング局
チーフコンサルタント

緊急事態宣言が出されてから数週間が経ち、新しいスタイルの働き方にも少し慣れてこられた頃でしょうか。弊社も感染拡大防止のため、可能な限り在宅勤務で業務を行っております。

 

今回のような国難とも言うべき事態に、かつ人が直接集えないことから、組織としてのエンゲージメントやチームとしての力の発揮の仕方に、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。こんなときにこそ、やはり大切だと感じるのは「原点に返る」ことです。

自分たちのビジョンやミッションを再確認する

昨今の大きな環境の変化によって、商品・サービス内容やサービスの提供の仕方、ひいては事業の転換(ピボット)を考える会社も出てくることでしょう。ただ、その根にあるのは自分たちのビジョンやミッションであり、誰かに価値を提供する手段が変わるにすぎません。自分たちは、社会や人々に何を届けたいのか?何のために存在したいのか?今一度チームメンバーで確認しあってみるのもお勧めです。これこそがチームを束ねる要となります。

互いの想いや価値観を知る

円滑なコミュニケーションをはかる上で重要なのが、ベースにある互いの信頼感です。その人が、何によって突き動かされているのか、いわば動機(モチベーション)の源泉を知っておくことが、互いの理解やコミュニケーションに役立ちます。例えば、ある人が「迅速さ」を大切にしていることを知っていれば、メールの返信がなかなか来なくても「メールの返信ができないくらい、別の案件で立て込んでいるのかもしれない」と察することができます。また、その人がどんな想いをもって仕事をしているかを知ることで、ちょっとしたチャットの一言であってもその裏にある背景と結び付けて、なぜそのようなことを言ったのかを慮ることができます。対面で集える時間が多ければ、そういった人となりの部分を感じ取れることもあるかもしれません。しかし、これからオンラインでのコミュニケーションを行っていくにあたっては、丁寧にそれらを顕在化させ、しっかりと受け止め合うことができると、一段違ったレベルのチームの関係性ができてくることでしょう。

 

ただし、上記のような深い内容を話そうと思うと、少しコツがいるのも事実です。特に、オンラインですとWEB会議に慣れていないと少し難しさを感じるかもしれません。

 

そこでまず、下記のようなことから始められてはいかがでしょうか。

 

・コミュニケーションの質を上げる

論旨を明快にしておくことはもちろんのこと、メールやチャットなどの文章でコミュニケーションする際は、相手が読んだ時の感情には配慮します。「察してよね」は通用しないと捉え、きちんと相手に伝わる表現で伝え、受け取ったら受け取ったと伝えることでちょっとしたモヤモヤを軽減することができます。互いが何を感じているかが見えない不安があるため、相手を安心させるコミュニケーションを心がけると良いでしょう。自身が生み出す言葉や表現を変えるには、まず心のあり方から変えることです。相手を慮っての言葉は、文章の端々に現れます。

不安に思っていること、困っていることなどを話しやすい雰囲気を作ることも重要です。特に心理的安全性を築くには、相手の表情が見えるビデオ会議がお勧めです。ネット回線が途切れたりすることで画面をオフにすることもあるかもしれませんが、最初の挨拶だけでも顔を見て話すと顔色や雰囲気から相手の状況が分かり良いでしょう。

 

・コミュニケーションの頻度を意識して上げる

元々リアルでのコミュニケーションのウェイトが高かった場合は、オンラインになったときにどのようにコミュニケーションをカバーするかをしっかり設計していく必要があります。例えば、ちょっと声をかけるという行為はチャットに置き換えることができるでしょう。使い方によってはリアルと遜色なく、もしくはリアル以上のコミュニケーションが可能になります。グループチャットなどのスレッドを作って、気軽に話をできるようにするのも良いでしょう。双方向性を保ち続けるのがポイントです。仲間の姿が見えないからこそ、互いを承認する言葉やポジティブな言葉を使って、前向きな雰囲気を作っていきましょう。

もし、「リモートワークになったらコミュニケーションが取りにくくなるものだ」という前提(フレーム)をお持ちのようなら、まずその思い込みを外すことから始めるのをお勧めします。

 

・起こっていることは、できるだけ透明にしておく

今仕事上で何が起こっているのか、なぜそのような意思決定に至ったのかなどをできる限り全員に対して透明にすることです。組織が自律的に動けている場合、情報を開示することで、個々の迅速な対応・適応が進みやすくなります。また、チームメンバーが何を行っているかも基本的に全員が見れるように情報共有していくと、管理者もマネジメントがしやすくなります。

有事下では情報が命です。できるだけ情報は皆がアクセスしやすいところに共有しつつ、情報があふれて混乱をしないように、努めて交通整理をすると良いでしょう。

 

・自分自身を良い状態に保つ

自分自身もチームの一部です。足元からバランスを整えましょう。

まず、自身の心身の状態をモニタリングすることです。ちょっと動きたくなる、立ち上がりたくなる、などの体の欲求には素直に従います。集中力が切れたら空気を入れ替え、外の空気を吸うこと。太陽を浴びること。1時間に一回は休憩をとり、スクワットを10回やる、などルーティーンを決めても良いでしょう。立って仕事をするのもお勧めです。仕事場で好きな音楽をかけたり、花を飾るなどして場のエネルギーを上げるのも良いですね。

 

こんなときこそ自分の立つべき場所でしっかりと根を張り、背筋を伸ばしていたいものです。

 

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