コラム

2020年03月09日

新型コロナウイルス対応における企業の取り組み姿勢

伊藤 太陽(いとう たいよう)

伊藤 太陽

株式会社JTBコミュニケーションデザイン
HRコンサルティング局
シニアコンサルタント

この度、新型コロナウイルスに関連した肺炎(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
罹患された方々へは、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。

 

このコラムを執筆している2月下旬、読者の経営者や経営企画・人事・総務・管理職の皆様の中には、新型コロナウイルスに起因する各種対応で、判断に迷う意思決定を迫られた方も多いことと思います。私も1部署の組織長として自問自答し、意思決定する日々が続いています。

企業理念の重要性

各種報道で各企業の動きを見たり、お客様やパートナー会社とのやりとりした中での話ではありますが、今回の新型コロナウイルス対応において、迅速な意思決定や対策を打ち出されている企業は、危機管理体制・能力があったというだけでなく、2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、近年多発している気象災害といった非常時経験をしっかり組織学習してきた企業であったり、確固たる経営(者)理念を持つオーナー企業であるという印象を持ちます。

 

このような情勢下、その必要性と重要性にあらためて気づかされるのが「企業理念」です。企業内の各種制度・規定は「企業理念」に基づくものであり、もしコロナ対応において、各種制度や規定でまかなえない場合は、戻ってそのよりどころにするものが、企業理念です。

 

個人の人格と同様、法人としての法人格は、企業理念や企業理念に基づく経営や社員の意思決定や行動の蓄積により形成され、今回のコロナ対応においても、意思決定や行動、あるいは非意思決定・非行動が、法人格にプラスにもマイナスにも影響を与えていることを自覚する必要があります。

ステークホルダー資本主義

現在、100周年を迎えた某企業様の理念再構築のお手伝いをさせていただいております。

先日は社長様はじめ全ての役員・管理職の皆様にご参加いただき、理念研修と理念再構築のワークショップをさせていただきました。前述した理念の重要性は、コロナ情勢をうけて、ご参加者の皆様に深くご理解いただき、結果、研修・ワークショップとも非常に真剣に取り組んでいただきました。理念再策定にあたり、1つポイントにあげたのは「ステークホルダー」でした。

 

おりしも2020年1月のダボス会議の大テーマは「資本主義の再定義」で、「ステークホルダー資本主義」が掲げられたというニュースは、記憶に新しいことと思います。株主資本主義、国家主権資本主義とは異なる、ステークホルダー資本主義が、今後の世界標準になろうとしています。

 

人には恒常性があり、人の集合体である法人も、何か大きなきっかけがないと自ら変わろうとはしません。今回の新型コロナウイルス対応は、今一度自社の理念に注目し、各種ステークホルダーに対する想い・誓いを確認する、企業理念に基づく意思決定・組織行動ができているかを、問い直してみるよい機会だと捉えたいと思います。

 

最後に、このコラム配信の頃には、新型コロナウイルスが収束に向かっていることを願うばかりです。

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