コラム

2019年12月11日

自身のキャリアを振り返り、ありたい姿を描く

冨山 智香子(とみやま ちかこ) 

冨山 智香子

株式会社JTBコミュニケーションデザイン 
HRコンサルティング局
コンサルタント

年号が平成から令和に変わり、大きな時代の変化を感じた今年も、残すところわずかとなりました。年末に向けて積み残した仕事、ご挨拶周りなどもあり、師走は何かと気ぜわしい月となります。ただ、今年は年末年始の曜日の並びが良く、長い場合では9連休となる会社もありそうです。この機会に是非、自身のキャリアの棚卸をし、来る年に向けてありたい姿を描く時間を取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

自律的にキャリアを考える

昨今ではAI人材の獲得のため、企業がこの分野で研究実績のある新入社員に1000万円の収入を保証するといったニュースも新聞で取り上げられていました。企業にとっても限りある原資を誰に投下するのかは今後ますます重要になってくる戦略の一つです。企業の事業構造が変われば必要な人材の定義も変わります。私たち働く側も、これからは自分のキャリアを会社に依存するのではなく、一人一人が自律的に自分のキャリアを考えていく必要がありそうです。

 

 

10年後のライフロール(人生の役割)

ありたい姿を描く時、自分の10年後のライフロール(人生の役割)(Donald E. Super)を考えてみるのもお勧めです。人は人生の中で、①こども、②学習する人、③余暇人、④市民、⑤労働者、⑥家庭人の6つの役割を果たしていると言われます。10年後の自分はそれぞれの役割をどんな割合で果たしているのか、今との違いを考えてみる事で、その時にどんな働き方をしていたいのか、どんなキャリアを重ねていたいのかを鮮明に想像する事ができます。キャリアは自分の人生の中の大きな一部分を占めるものです。そして、労働者としての役割以外の5つの役割から大きく影響を受けるものでもあります。ありたい姿が明確になれば、そこに向かって、新しい年にはどんなことに取り組みたいか、思いついたことを書き留めておくとよいでしょう。

 

 

身につけたい5つのスキル

一方で、人生や仕事の明確なビジョンを描き、実現するためのプランを描いても、人の人生とはなかなか描いた通りにはいかないものでもあります。会社の事業環境や、自身のライフプランには予測できない事も多く、キャリアはそういった不測の事態にも大きな影響を受けます。私自身も入社時の配属先、結婚や出産の時期、思いもよらぬ部署への異動など、これまで多くの「予測していなかったこと」に多大な影響を受けて、今日のキャリアがあると感じています。

 

自分が「予測していなかったこと」が起こっても、その中にチャンスを見出し、自身のキャリアをより良い方向にもっていくために、身につけたい5つのスキル(計画された偶発性理論/John D. Krumboltz)があります。

① 新しいことを学ぶ「好奇心」をもつこと

② 学び続ける「持続力」があること

③ 変化を取り入れる「柔軟性」があること

④ 自分なら達成できると「楽観的」に考えること

⑤ 行動を恐れない「冒険心」をもつこと

 

自分はこれらのスキルが備わっているだろうかという視点で、自己分析をしてみるのもお勧めです。日常のどんな意識や行動からこれらが備わっていると言えるのか、具体的に文言化してみると自己認識の精度はさらに高まります。

 

自分の人生で、仕事をしていく中で、自分にとって大事なことを見極め、ありたい姿を思い描いていくこと。そして同時に、予測できない不測のできごとも、チャンスととらえて前向きに行動していくこと。この二つが自分のキャリアをより良いものにしていくポイントです。

年末年始は、「これまで」や「今」を振り返り、「これから」を考える絶好のタイミングです。是非じっくり考えてみる時間を、意識的に取ってみていただき、有意義な年末年始のお休みをお過ごしください。

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