コラム

2019年11月14日

施策打てども変化なし?

野本 明日香(のもと あすか)

野本 明日香

HRコンサルティング局
チーフコンサルタント

企業の人事の方にお話を伺う中で、「色々従業員のモチベーションを高めるための取り組みをやっているがあまり変化が見られない。はたしてこういった施策に意味があるのだろうか?」というお声をお聞きします。
私がモチベーション・コンサルティングの仕事に携わり始めた15年前と比べると、昨今では従業員の動機付けやエンゲージメント向上のための取り組みが当たり前のように行われるようになりました。と同時に、従業員を大切にし、意欲を引き出すための様々な手法が出てきていることが大変嬉しく、人事の方もそれらを研究されながら自社でいろいろな方法にチャレンジされていることに大変感慨を覚えます。

 

 

「施策を打っているけれど成果が出ない」とき、大きな理由は2つです。
それは、『施策の質』と『動機づけ』です。

 

 

施策の質は、やり方が上手くない、あるいは、内容が対象者にとって適切でないということです。何をやるかも重要ですが、それ以上にその質が成果を左右します。 HR業界でも2-3年のサイクルで旬なテーマや流行の手法が出ては消えていきますが、その本質は何かを理解して取り入れる必要があります。例えば1on1で上司部下の月一度の面談を行うようにしたが、効果が表れないケース。結果的に聞くべきことが聞きだせていないのに、上司側は面談をしているから部下とコミュニケーションが取れていると勘違い、などということもあるでしょう。面談が効果を発揮するかは面談する上司のコミュニケーションスキルに大きく依存します。

 

 

動機づけは、施策を行う人たちへただ書面で指示をするだけになっていたり、何かの提出物を依頼する事務的な連絡のみになったりと動機づけが上手くいっていないケースも多く見られます。面談の例で言えば、人事からの発信に管理職が共感しておらず、MBOシートに部下と毎月面談をしましたと記載するためだけの証拠づくりのために儀式的に面談するケースもあるでしょう。

 

 

特に人々の行動変容を狙った施策の場合、発信や管理、評価の仕組みなど、動機づけの方法を工夫するだけでなく、熱量(=エネルギー)が必要です。施策を仕掛ける人間が、そこにどれだけ自分のエネルギーを込めるか、ということです。誰かが本気で仕掛けたものは人から人へとモチベーションが伝播していきます。
モチベーションにまつわる施策の場合、施策の質が少々稚拙であっても、かけるエネルギーが大きければ、それで好転していくケースすらあります。

 

 

しかし、皆忙しくて余裕がないし、そんなに予算もかけられない、という場合もあるかと思います。メンバーが疲弊して、エネルギー不足に陥っていることもあるでしょう。

 

 

製造業の方はおなじみの5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は大変良くできた考え方だと常々感銘を受けますが、これが組織運営にも当てはまるのではと思います。
整理は不要なもの捨てること。何が自分たちにとって本当に重要なのか、軸を明確にすることにもつながります。

エネルギー不足の場合は、まず、不要な業務、書類、プロセスなど、エネルギーを取られているものを捨てることです。それが出来た上で整頓です。よく、私たちは捨てる前に整頓をしようとしますが、まず捨てるのが先です。先に余白を作りましょう。でないと新しい絵は描けません。

 

 

いま、様々な改革を行われている企業も多いと思いますが、改革の後は必ず混乱期が訪れます。今一度自分たちに必要なものを見極め、過去自分たちにとって重要だったが今は不要となったものをしっかり手放していくことが、会社という船が勢いよく前に進むには大切ではないかと感じています。

 

身も心も軽くして、新しい道を進んでいくのはいかがでしょうか。

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